妻はなかなかモラハラ夫と気づけない
常に円満な人間関係なんてそうあるもんじゃない。
夫婦間だってそれは同じこと。
「あぁ、またなんか機嫌悪そう。」
「あっちはイジりのつもりなのかもしれないけど、こっちはモヤモヤする・・」
「これ言ったら怒りそうだからこっちが我慢しとけばいいや。」
・・この程度のことはよくある光景。
そう、これはお互いが気持ちよく過ごすための気遣いなんだ。
毎日忙しいし、これ以上深く考えてる暇もない、と。
でも、違和感や不快感に気付いても敢えて深堀りしないよう努めてはいましたね。
俗にいう「臭いものに蓋をする」ってやつ。
だからなかなか真相にたどり着けなくなってしまう。
モラハラのタイプは様々。自覚はなし。
モラハラといってもタイプはいろいろですが、共通した特徴は見えてきます。
- 不機嫌になる頻度が高い
- 不機嫌で相手の行動をコントロールする
- 謝らない
- 自分が正しいと思っている
- 無自覚
おおまかなタイプ別で見ると
教えてやってるんだ、注意してやってるんだと思い込んでいる。
会社のパワハラにも多そうですね。
自信や余裕のなさを威嚇やマウントでカモフラし、心の均衡を保とうとする。
内弁慶になりがち。
また、この二つが混在している面倒なタイプもいるようです。
うちのモラハラ夫はメンタルが弱い
運転中、前の車がドンくさいと「早よ行け」とか言う。
かと思えば、お店に行くと店員さんも呼べないような小心者。
声をかけられたらヘラヘラ外面のいいこと。
THE・内弁慶。
また「想定外」シチュエーションにすこぶる弱いのです。
外出でも、事前に予定を組んでおかないと落ち着かないタイプ。
要は、常に心のどこかで変化や将来の不安に怯えているんです。
とにかく安心、安定、自分の想定内、が一番重要。
想定外が重なったりすると心のキャパを超えてバーーーン!
モラハラ攻撃に形を変え、身近な人に向けて発射します。
ただ、そんなヘタレタイプのモラハラは地味すぎて
周囲はもちろん、当事者でもなかなかそれと気づけません。
ネットでも、強気の俺様タイプモラハラの方が、実録や漫画の題材になってませんか?
とりわけ見逃されがちなタイプではないでしょうか。
今回、そんな日の目を見ない(笑)ヘタレタイプモラハラについて書いていきますので、
同士にはぜひ読んで共感してほしいです。
モラハラ発動の引き金とエピソード
夫のモラハラは、「想定外」の代表格、出産育児の時期から目立ち始めました。
2人目妊娠~出産直後あたりがピークでしたね。
それではエピソードをいくつか。
モラ夫の心理も垣間見えてきます。
醤油事件
食事中、私が夫の目の前にある醤油を取ってと頼むだけで眉間にしわを寄せ
あからさまに不機嫌な顔になり、無言で醤油を突き付けます。
真相は、食べる順番やリズムが崩されることで気持ちが乱れ不安定になるから。
計画に水を差してくれるなと。
長男が可哀想や!事件
2人目ができたと夫に報告すると「えっ?!」という表情になり
「○男(上の子)が可哀想や。まだ小さいのに母親を独り占めできなくなる。○男が可哀想や」
つわりで調子が悪く、2人の子供を抱え職場復帰する不安でいっぱいの嫁に浴びせる言葉ではなかろう。
でも夫としては、長男の心の成長を一番に考える父親として当然の思いだと思っていたようです。
嫁への気遣いがお留守ですけど~~。
美容院キャンセルしない事件
一生根に持つだろうなと思っているのがこれ。
私が2人目臨月の時でした。
上の子はノロウイルス終盤、私は前日に嘔吐しゲッソリ。
そんな日に夫は美容院を予約していました。
普通、気が気じゃなく延期しますよね。
しかし夫は違った。
前回、別件で一度延期していたのもあり、
店員さんに声をかけられないような小心者にとっては高ハードル。
でもそれなら「すまん!どうしても断りづらくて。埋め合わせは絶対する!」
とか言い方は考えますよね。
しかし夫は違った。
ゲッソリうなだれる私に向かって
「いいか?そういう時こそ気合いだぞ」
謎のマウントを取って美容院に行きやがった。
今思い起こしても張り倒したい気持ちで胸がいっぱいになります。
でも夫の視点では、
「あーなんでこのタイミングで?ああどうしよう。断りの電話なんて無理ゲー。ああもう!俺は計画通りにする!」
自分のことで頭がいっぱいになってテンパってるだけ。
悪気なし。モラハラ自覚なし。
モラハラ夫と対決
子供たちが大きくなるにつれ頻度は落ちていきましたが
元の性質は変わらないので小規模モラは不定期に起きていました。
夫は風邪をこじらせ副鼻腔炎になり、40℃の熱と頭痛で数日寝込むことがありました。
私は、美容院事件の夫とは正反対の態度で看病してあげましたよ。
あえて目には目をのやり返しではなく、逆で攻めました。
そしてほぼ完治した頃、こう切り出したのです。
「辛かったでしょ。必要なものを必要な時に渡してもらって、誰に気づかうことなく療養に専念できてたこと、気づいてた?」
キョトン顔の夫に続けます。
「私はそういう辛い時、アナタから最低最悪な仕打ちを受けたんだけどね。」
と美容院事件を再現。
黙り込む夫。
「その仕打ち、今回、私がしてたらどうよ。耐えられた?
具合悪い上に心に負担をかけられることがどんだけキツいか、今なら分かるでしょう。
性格だから仕方ない、とか言い訳にならないよ。
やられる方はそんなの関係ないし、たまったもんじゃないから。
このまま変わらないなら、私はいつか限界がくるよ。」
これがクリティカルヒットだったようです。
モラハラ夫はどう変わった?
それ以降「無意識にやってたらその都度言って。教えてくれ。」と
改心の意思は見えるようになりました。
でも根底にヘタレモラハラの素地があるので、今でもモラ行為の根絶はできていません。
それでもあのクリティカルヒットにより、
冒頭の「これ言ったら怒りそうだからこっちが我慢しとけばいいや。」
をする必要はなくなったので、これは大きな前進です。
ただ、この方法が有効なのはヘタレモラハラ限定かもしれません。
強気俺様タイプはまた違った攻略が必要そうです。
モラ夫持ちの奥様同士、共に頑張りましょう。